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2006.08.27

「身代金」から学んだコト。

ある夜、ろう者数名と食事をしていたとき妙に納得する出来事がありました。
あるろう者の子供が、他のろう者に懐いていて食事のときも一緒にお話したりしていました(2人とも私と同世代)。
帰り際もなかなか、親ではないろう者から離れない子供を抱っこしながら、遊んでいたろう者が「このまま誘拐してお金を請求しよう」というようなことをふざけて言いました。(もちろん会話は手話ですよ^^;;)

そうしたら親の方も、笑って「お金取られるからこっちへおいで~」みたいな感じで子供を呼んでいました。

その後私が2人から目を離して他のヒトと話していたら、肩をトントンと叩かれ子供と話していた2人が「みのみの(指文字)・・・なんていうんだっけ?」と質問してきました?
ん!?何のこと!?と思って聞き直したら、「誘拐してお金を要求すること、みの、なんだっけ?」とのこと。
「ああ・・・。みのしろきん」と私が答えると、2人が「そうそう!それ!漢字の"代"は思い浮かんだんだけど」といいます。

そこで私は妙に納得というか、「これが異文化!」と感心しました。
2人とも、日本語の読み書きもできるし口話での声だしも上手な方だと思います。たぶん手話ができないヒトとでもそれなりのコミュニケーションができると思います。
でもやっぱり「ろう文化」のヒトなんだなぁと思いました。
私達聴こえる人間は「みのしろきん」という音をニュースなどで耳にします。
だから漢字で「身代金」と思い浮かべるよりも、音ととして「みのしろきん」と覚えているのではないでしょうか?
きっと「身代金」が読めない小学生でも聴こえる子なら「みのしろきん目的の誘拐」などどこかで耳にしていると思うので、大人になって「みのしろきん」という音を忘れることは殆どないと思うのです。

でも音がない文化のヒトは視覚が情報の殆どを占めているので、音として「みのしろきん」を聞くことはありません。
成長の過程で「身代金」の意味と読み方は学んできたでしょうが、日常的には使わないので、読み方を忘れてしまうこともあるんでしょうね。
手話では「身代金」という言葉は必要ないですもんね、手話表現の方がよっぽどその意味は伝えやすいもの。

長く海外で生活している友人の中には、「英単語では言えるけど日本語ではなんていうんだっけ?」というヒトが時々いますが、それと同じような感じなのかなぁと思います。

だから、難しい論文を書いているようなろう者でも「日本語を書いていないと忘れてきて日本語力が落ちる」って言うんでしょうね。
その言葉を、初めて聞いたときは「私より難しい日本語を使っているのに、忘れるなんて冗談でしょう~」・・・と、思ったけど、聴こえないんだもん、書くか読むかしないと文章力が落ちるのは当たり前かもしれませんね。

北朝鮮拉致被害者だった曽我ひとみさんも、帰国当初は英語と朝鮮語は話せたけど日本語は忘れていましたよね。
日本で生活して思い出したようですが・・・。

「言葉」ってそういうものなんですよね。
私も手話を使わないでいれば手話を忘れてしまうでしょう。
英語も英語圏のヒトに会ったり、意識的に読んだり聞いたりしないでいれば忘れてしまうでしょう。

身近なところで異文化を感じた夜でした。

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