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2007.05.31

『いのち再び』

昨年12月に発売になったいのち再び―手話通訳者ががんになってを読みました。

兵庫県在住の手話通訳者大西康子さんの卵巣がん闘病記録と、患者の立場になって気づいた手話通訳者とろう者との関わり方などが書かれています。

後半の方に、兵庫県手話通訳問題研究会運営委員長の池上睦さんとの対談というかインタビューもあります。
闘病記録もさることながら、大西さんの病気と前向きに闘う姿勢や手話通訳士やケアマネージャーにチャレンジし、加古川市の専任通訳者を10年勤めたこと、専任通訳者になったと同時に県サ連の会長になったことなど、とにかく好奇心とバイタリティーに圧倒されました。

手話通訳制度がまだまだ整備されていない時代、ろう者とともに闘ってきた通訳者のみなさんの経験や思いを、こういった形で伝えていこうとしてくださったことに感謝します。

私の身近でも、ベテランの本当にすばらしい通訳者の方が「そろそろ限界を感じてきたので、自分の経験や技術を自分だけで終わらせないで後輩たちに残したい。伝えて行きたい。」とおっしゃっている方がいました。
「昔は紆余曲折して暗中模索の中、学んで来たことだけれどこれから手話を学ぶヒトや若い通訳者は遠回りして学ばなくても、自分の経験を伝えることで早いうちから様々なことを学んで欲しい。しなくて良い回り道ならしない方がいいのだから・・・。」と言われました。

この本の著者である大西さんも同じことを書かれていたのが印象的でした。
大西さんは現在も闘病を続けています。
私は兵庫県民でも加古川市民でもありませんが、この本を読んで今、一番会ってお話を伺いたい手話通訳者が、大西さんになりました。

同じ病と闘っている方も、病と闘っていない手話関係者にもぜひお勧めしたい1冊です。

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コメント

去年の12月にこういう本が出てたんですね。
読んでみたい。

でも、本当に大先輩の手話通訳者やろう者の運動があって、ここまで制度化されたんですよね~。

投稿: みきぼう | 2007.05.31 22:24

★ みきぼうさん
一気に読めちゃうから読んでみて~。
創世記を支えた人たちは、すごいな・・って思います。
わたしもがんばらないとなぁ・・・。

投稿: ドシル | 2007.05.31 23:42

初めまして。
『県サ連』でヤフー検索をかけたらこちらのブログにたどり着きました。

私は大西さんと同じしゅわっちの会員です。
残念ながら大西さんは天に召されました。
大西さんはいつも明るくて、そして、県サ連の会長だったりサークルの元代表・・・創設者であるにもかかわらず、気さくに話しかけてくださる方でした。

本を紹介してくださってありがとうございました。

投稿: ねこぼし | 2009.02.10 10:29

>ねこぼしさん
コメントありがとうございました。
この記事を書いたのは2007年5月。
あれから、2年近い歳月がたっていて、大西さんはどうされているかな・・と思っていました。
旅立たれたんですね・・・。

投稿: ドシル | 2009.02.10 12:28

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