罪の重さ
1999年に山口県光市で18歳1ヶ月の少年がおこした殺人事件の、広島高裁での差し戻し控訴審の判決が今日出て、現在27歳になった当時の少年に対して死刑が言い渡されました。
被告弁護団は、上告したそうですけれど・・・。
過去の判例にとらわれない今回の判決は、被害者家族の9年間の働きかけにより、裁判所という大きな山が動いた結果のように思えます。
9年前には、被害者の家族は蚊帳の外で裁判の傍聴も優先されることさえなかったそうです。
それを考えると、本当に山が動いたと言えるような判決です。
私は死刑判決が出ないような気がしていました。
根拠はありませんが、差し戻しておきながらも最終的には無期懲役なのではないかと思ったのです。
私は死刑に反対という考え方をしていません。
死刑という刑罰は、無いにこしたことはありませんが死を持って償っても許されない罪もあると思っています。
恨みや怨恨、さまざまな人間関係があり、どんな感情を持ってしても誰かが誰かの生命を脅かすことは許されないとは思いますが、なんの因縁もなく、過失でも不慮の事故でもなく、ただ己の欲望のためにヒトを殺め未来を突然断ち切った場合、それがたとえ少年だったとしても、命をもって償うことを突きつけられても仕方がないと、思っています。
自分勝手にヒトの未来を奪った人間の人権は保障されるのに、突然未来を断ち切られた被害者の無念はどこへ行けばいいのでしょう。
少年だった被告は27歳になりました。
人生の楽しむべき時代であろう、10代後半から20代の大半を社会参加することなく年月を費やしたことになります。
自分の犯した罪の重さに、彼はいつ気がついたのでしょう。
まだ気がついていないのでしょうか。
それは、本人のみが知るところでしょうね。
少年犯罪に限らず、凶悪事件が世界からなくなるといいなと思います。
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コメント
長い長い九年でした、、、
本村さま、ほんとうに、おつかれさまでした、、、、
(:-:)
投稿: こつ | 2008.04.24 13:00
お久しぶりです。
私は本村さんの会見を拝見すると、語彙の豊富さと頭の回転の速さに本当に感服します。
彼じゃなければ、大きな山は動かなかったかもしれないと思っています。
投稿: ドシル | 2008.04.25 00:56