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2011.08.09

『デフ・ヴォイズ』を読んだ。

7月末頃から話題になったミステリー小説『デフ・ヴォイス』は丸山正樹さんの小説デビュー作です。

Deafvoice
デフ・ヴォイス』 丸山正樹著

ミステリーですのであらすじや顛末などネタバレになることは書きません(笑)
手話関係者ならタイトルを見て何か感じる物があるでしょうか・・・。「デフ・ヴォイス」・・・ろう者の声ですよ!

主人公はなんと手話通訳士。
手話通訳士が主人公の小説なんて見たことがないですよね^^;;
ろう者も登場するしコーダも登場します。
ということで、買って読んだのです。
なんたって小説の帯は、伊集院静さんが書いていて大きく「手話通訳士の苦悩と再生」って書いてあるんですもん。
そんな帯を見て、買わないわけにはいかないでしょう?(笑)

著者の丸山さんがなぜ、手話通訳士を主人公にろう者を取り巻く環境や問題をテーマにミステリーを書こうと思ったのか不思議に思う方も多いですよね。
私もそうでした。その答えは、あとがきに書かれています。

作品を読んでいろいろと思うところ(つっこみどころ?)はありますが、あまり一般には知られていないろう者の世界や課題、手話を取り巻く様々な議論などを広く知ってもらえるきっかけになるといいなと思いました。
小説はフィクションですし、丸山さんは一生懸命調べて取材もされたとは思いますが作品中に登場する手話関係の内容が全て正しい訳ではありません。
でも、この作品をきっかけに興味を持って読者の方が自分で色々と調べてみたり実際にろう者と話す機会を持ってくれるようになったら、手話にかかわるひとりとして嬉しく思います。

Twitterの感想には、「生活の為に手話通訳士になるなんて許せない」というような感想がありました(笑)
なぜでしょう?
わざわざ「生活の為に」という冠はつけないにしても、職業選択のひとつとして医師や看護師、弁護士や裁判官、警察官や消防士、教師だってみんな突き詰めれば生活の為の職業なのに。
手話通訳士という職業が今の日本で、職業として成立可能だとすれば、それは結局生活の為、就職の為に資格を取ったって誰も責めることはできないと私は思います。

とはいえ、手話ともろう者とも関わりのない多くの方や単にミステリーが好きな方に何かを考えていただける作品だと思いました。
・・・にしても、手話通訳士試験で「読み取り筆記通訳試験」なんてないし、受験生はみんな聴者なのに試験監督がどんどん足を踏み鳴らして止めの合図するなんてことはありません^^;;;
それに手話通訳士試験と手話検定を一緒にしないで欲しいなぁと、ストーリー展開とは関係のないところでぶつぶつ思ったのでした(苦笑)


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コメント

お久しぶりです。
最近、手話から遠のきつつあるからか、
この本、知りませんでした(汗)
ってことで、気になるので、近々、本屋に
行って探してみようと思います。

投稿: きよきよ | 2011.08.09 23:19

sunきよきよさん
ぜひぜひ、ご一読ください。
ミステリーなので多くは語れませんが、
手話関係者なら、幾人かの登場人物の描写を読んで、「このモデルはアノ方だろうな」なんていう楽しみ方もできると思います(^^)

投稿: ドシル | 2011.08.10 20:20

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