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2013.05.19

『手話教育今こそ!』

手話教育今こそ!―障害者権利条約から読み解く』という本を、先週読みました。
著者は、日本手話研究所所長の高田英一さん。
長らく全日本ろうあ連盟で活躍された、有名な方です。
「目で聴くテレビ」にもよく登場されるので、多くの方がご存知だと思います。
著者は高田英一さんで、「ろう教育を考える全国協議会/編」となっています。

内容は文字通り、ろう教育の中で手話での教育がなされなかったことや障害者権利条約批准に向けてのことや障害者基本法の中で手話が“言語”と明記されたことにも触れながら、手話言語法制定をめざしていることが記載されています。
そして、教育現場での手話の必要性について書かれています。

私も手話での教育は必要だと思いますし、手話言語法ができたらその辺りがどうなるのか興味のあるところですが高田さんの造語(なのでしょうか)の「フォーマル手話」とか「コミュニケーション手話」という言回しにはちょっと抵抗を感じました。
仰りたいことはよく分かりますけれど...。

あとはどこでも色々意見の別れる「日本手話」と「日本語対応手話」のことにも言及されていて、高田さんも従来通り、「日本で使われている手話に種類はなく、日本手話も日本語対応手話も同じ。手話はひとつ」ということを明記しています。

興味のある方はぜひ一度お読み下さい。
色々ご意見の別れるところだと思います。
私個人としては、共感できる部分もありましたが共感できない部分もありました。

この本に書かれている考え方がろう者の総意ではないし、ろう教育関係者の総意でもないだろうということは、分かっています。
なので、この1冊がすべてではなく手話教育に関する他の方の著書や手話言語に関する他の方の著書も読むことをおすすめしたいですし、私もそうしようと思っています。
ろう教育関係者、聴覚障害児研究者、言語学者等様々な視点からの見解を学びたいと思っています。

また、高田さん曰く「一部のろう者と一部の聴者が手話を分断させている」ということなので、その分断させる主張(日本手話は独自の言語体系を持つ言語で、日本語対応手話とは違うものだ、日本語対応手話は日本語であるという考え方)の方にも、この本を読んでいただき感想を伺いたい気持ちもあります。

個人的見解を書くと、私は日本手話(ろう的手話)も日本語対応手話(手指日本語)もろう者や難聴者等にとっては大切なことばではあるけれど、やはり「同じ物」ではないと感じています。
日本語対応手話は手話単語を使っていても意味範囲は、日本語の語彙だし話し方も日本語通りでよいので、日本語を充分獲得している方がスムーズにコミュニケーションしやすいと思っています。
日本手話は、手話単語の他にNMM等独自の文法があり手話単語についている日本語ラベルも一様ではなく、日本語と意味範囲が違うことも多くある、「日本語」とは別な物だと感じています。
どちらも大切なもので、どちらも尊重されるべきものですが「どちらも同じ」であることには違和感を覚えるのいうのが、私個人の考え方です。


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